リンドウ科の植物は一年草や宿根草など草本植物が多いが、まれに低木性のものもある。 約七〇属七五〇種が温帯地方に分布している。 葉はおおむね対生、花は合弁で四ー五裂、ときに六~十二に切れるごともある。 子房は一室で二側に多数の種子をつける。 柱頭は二裂している。 リンドウ、トルコキキョウなどの観賞植物が代表種である。 リシドウ(ゲンチアナ)属 約四〇〇種があり、多くは青色系の美しい花をつけるが、白や黄色の のもある。 花はつりがね状の筒状、を開く。 我国のトウヤクリンドウ、ハルリンドウ、ミヤマリンドウ、アサマリンドウ、リンドウ、フデリンドウ、オヤマりンドウ、ホソバリンドウなど一八種八変種がある。 大墾種としてはオヤマリンドゥ、エゾリンドウ・があーー、ともに高冷地で切花栽培されるが、最近のものは.この両者の交配種であることが多い。 初秋に市販されふ小型で比較的大輪の矮性のリンドウは新キリシマリンドウといい、肥後の球磨川の流威に白生するクマガワリンドウに他樋がいろいろと交配されたものである。 全国の日当りのよい山野に自生する、.ごく矮性のハルリンドウ、コケリンドウ、フデリンドウは青紫色の可憐な花をつけるがこれらは二年草であるから採集しても宿根はしない。 晩秋に林間に咲く宿根草のリンドウは葉はササの葉に似ているので本種⑳白花種をササリンドウと称する。 ヨーロッパの中部山岳地にはリンドウ属がかなり多く分布しているが、最も著名なのはアルプス.ピレネーのゲンチアナ・アコウりスで、葉はロゼット状で皮針形、花は鮮やかな紺碧色で花筒が長く山草家が一度は試作するものである.我国ではこれを改良して四季 中国原産といわれる峨眉山リンドウは美しいピンクの花をつける矮性種であるが、耐寒力は弱い。 エキサカム属 本属は三〇種がアジア、マレー、マダガスカルの熱帯、亜熱帯地方に分布しているが、鉢花として店に出るのはエキサカム・アフィネ種。 ソコトラ島産の二年草、花は青紫色で芳香がある。 秋まきで次年の六月に開花する。 |