イポタはモクセイ科の常緑樹。 2mくらいに育つ。 樹皮は灰褐色で葉は対生。 小葉で小枝も密にできる。 花は6月。 新梢の枝先の長く伸ばした総状花序に、白花を群がって咲かせる。 地味ではあるが、この花時期も美しい。 いわゆる花木ではないが、イボタの花も野趣があって捨てがたい。 作りやすい丈夫な樹で、ファンも多い。 玄人好みのボンサイ的な樹である。 小枝がよくできることから、肥培して切り込みをかけ続けて作るのが一般的。 つまり、伸びてくる新梢をー~2節切り込んでいく。 春から秋にかけて5~6回も切れる。 小枝はそのたびに増えていくわけだが混み合わないよう、鋏を入れて透かしをかけながら作るのがポイントとなっている。 切り込みをかけていくと、小葉がびっしりと混み合い、内側の枝が枯れ込みやすくなるのを注意したい。 常にややスカスカの状態になるよう、鋏を入れるのが大切。 葉刈りもきく。 5月頃,枝をやや伸ばしておいてー~2節で切りつめる。 そして、葉を切ってしまう。 カラ坊主の状態にする。 2番芽も吹きやすい。 2番芽にはウドンコ病などが発生しやすくなるので早目、早目に消毒をする。 イボタは曲付けして10㎝以内にまとまるよう、コンパクトな曲線が作られている。 植え替えは、春の芽出し前から新梢が固まる5~6月。 秋の植え替えも暖地の方はよく行っている。 針金かけは春の芽出し前に行い、新梢が伸びてきた時にもどんどんかけてよい。 枝が軟かいうちに曲付けするのがポイント。 イボタは以上のように曲付けのよい練習台にもなる。 丈夫な樹なので(病気にも強い)、伸ばしておいて曲付けし、そして秋にー~2節で切りつめて作っていくのが仕上がりが早い。 新梢に次々と曲付けしていくと、一年に何年分もの枝作りが可能。 |