取り木によって、この足元の不要な直線を除去するのが目的である。 クコはナス科の落葉樹。 河原の土手や草原に白生する山採り可能な好樹である。 花は8月~9月上旬。 淡紫色の小花をつけ、20日~ーケ月くらいで赤くなる。 クコは通常の植物とはやや異なった生育サイクルを持っている。 ボンサイでは実をつけるのに苦労する方が多いが、コツをつかむと簡単に実止まりさせることができる。 ポイントは夏に(6月下旬ごろ)葉をふるうごと。 花芽の分化は3月ごろと考えられている。 サイクルとしては春の芽は6月まで伸び、ここで葉を落とす。 次にーヶ月くらいして再び葉が吹いてくる。 3月ごろに花芽分化した枝は、新芽は伸びずに止まり(葉だけひらく)、8月の下旬~9月上旬ごろに開花する。 実つきの方法として、春芽は切らずに伸ばすこと。 ここで切り込み、肥料を与えると2番芽が伸びて花芽が止まらなくなるのである。 肥料は秋に(9~10月)充分に与え、春はごく少量でよい。 春の施肥はリン酸、カリ分の多いものを3月ごろに与える程度。 春芽はあまり伸長させたくないわけである。 この春芽は白然に止まるまで伸ばし(不要枝は切ったりして先端を止めておく)、6月の下旬に落葉するように管理するとよく結実する。 |